623のnovelブログ

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表題未決定(2)

16時37分。正門前。
この時、自分の未来は平穏だと思っていた。
というか、考えてすらいなかった。
あんなことになるなんて…

主人公:自分。

教室。
授業が終わって帰りのSHRも終わり、帰ろうとして担任に呼びとめられる。
「委員会の仕事を伝え忘れていた。16時に1階講義室に行くように。」
と言われて時計を見る。
16時1分。
過ぎてんじゃねえか。

走って講義室に行く。
中では同じ委員会の人たちがそれぞれのことをやっていた。
仕事は楽で、16時15分に終わった。
「こりゃ(16時)20分は無理だな。」
そう思って、教室で暇をつぶすことにした。
よく考えれば教室に鞄置きっぱなしだった。

相変わらず。
向こうから引っ張ってきました。

16時17分。教室。
教室ではクラスメイトと他クラスの奴らが思い思いのことをしていた。
黒板では明日の化学の教え合い、俺の近くの机では将棋を指していた。
「…。どうしたもんかな…」
俺の机は黒板で教え合っている奴らの荷物の餌食になっていた。

16時36分。校内の駐輪場。
結局自分の荷物をとりだそうとして奴らの荷物を落としてしまい、大幅にタイムロスした。
次の電車は16時56分。
しかし俺は左の半月板を手術しているため、あまりスピードは出せない。
「20分あればいけるか…。」
なんて考えていた。
でも。

16時43分。国道140号。
高校のPTAが建てたと思われる看板。
この看板も毎日見続けてもうすぐ1年になる。
内容は「危ないから横断歩道まで迂回しなさい」
内容は理解しているし、急いでいたから一瞥もくれず140号を突っ切ろうとしたまさにその時。
トラックの接近に気付かなかった。
かなりの速度で突っ込んできて、抵抗する術もなく吹っ飛ばされる。
自転車はそのタイヤで紙のような厚さまでプレスされてしまった。
俺はというと、アスファルトに醜い頭の中身をぶちまけていた。
轢いたトラックはというと、そのまま走り去ってしまった。
乗り捨てるのかは分からない。
どうなるか、楽しみだ。
 -END-